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鴛鴦茶餐廳 いんよんちゃ~ちゃんてぃん

香港ときどき台湾、日本。猫と共に三都物語。


by mangonaoko

幸せは何もない日常の中に~都会の寺院の中で

貴方は今しあわせですか・・・

そう誰かに尋ねられたら、なんて答えますか。


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大きな仕事を手にすること
広い広い家を購入すること
美味しい話題のレストランで食事をすること
子供が有名大学に入学すること

お金や名声に惑わされ、忙しい日々に追われ、誰もがその幸せを形にしたくなるもの。
でも・・・ある人がこう言っていました。
“幸せは・・・何も特別なことなんてない、その何もないことが幸せなんだ”
その当たり前のようで当たり前でない言葉がとても胸に響いたのは
その人が“何もない幸せ”を失い、そしてその事に気づいて出た真の言葉だから。

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特別何の宗教を信仰してるわけでもなく、特別寺院めぐりが好きでもないのだけど
最近はフト街中の寺院に立ち寄りたい、そんな気持ちが起こるようになりました。

ただその空間に立ち、ただそこにいる人々を眺めているだけなのだけど
そこで年配の方が唱えている言葉とか
供えられている果物や花、静かに灯る蝋燭とか
その建物に施されている彫刻の模様とか
そういうものを目にして耳にして、純粋に“きれいだなぁ・・・”と思い、幸せな気分になるのです。

私のようにただ観光目的で来ている人もいるけれど
こういう場所に来る人は、ただ何かを願い何かを想って足を運ぶ人ばかり。
でも・・・その願いは特別大きいものでもなくて、日常に溶け込むようなそんな透明なものでしょうか
だからこそ日常的に足を運ぶ、だってその願いこそ“日常”なのだから。

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結婚しマイホームを手にした友人が、過去にかかった病を再発させてしまいました。
多忙な仕事と、家や家族を手にしたプレッシャー・・・・
ストレスが最大の原因だというこの病、まじめな性格の彼はまた無理をしていたのかもしれません。

健康な体と心で仕事をすること
楽しいことを笑顔で話せること
明日を夢見て深い眠りにつけること
美味しいものを美味しいと言って食べれること
そして大事にしたいと想う人がいること
自分のことを大事だと想ってくれる人がいること

“何もない日常”に溶け込むように隠れている幸せは、その時には目には見えないもの
失ったときに初めて、その存在と昨日まであったその印影が見えてくるのでしょうか。

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青い空と、美しい彫刻に囲まれた都会の寺院
顔中皺だらけのおばあさんがお経を唱えた後、笑顔でその場を立ち去ったのを見て
“私もこういう幸せな顔になりたいなぁ・・・・・”
と、フトそんな風に感じたのです。
毎朝の日課としてここに通われているのでしょうか。
特別お金持ちとかそういう感じではないけれど、でもその姿からは穏やかな幸せを感じられる。


残業で疲れて家に帰ると、猫が嬉しそうに走って出迎えてくれ
部屋に入るとテーブルの上には、私の好物の鶏肉料理が置かれていました。
遅くなる私のために主人が買っておいてくれたその料理
お茶を入れてその鶏肉を口に運んだとき、小さく幸せを感じました。
そしたら、あの日あの寺院で見た皺くちゃのおばあちゃんの姿を思い出したのです。


本当に大事なものほど、目に見えない。
それは神様が賢い私たち人間に、唯一与えなかった力かもしれません。
だから目で見ようとしないで、ただ目を閉じて気持ちで感じればいいのよね。
目で見えるもので量ろうとしたら、きっと何かと比べたり焦ったり・・・余計大事なものが霞んでしまうから。

20年後・・・30年後・・・・顔も手も今よりずっとずっと皺だらけ。
その皺が幸せの時を刻んだ証だとしたら、そんなおばあちゃんになりたいもの。
そしたら毎日穏やかに、日々のお願いをしにこういう場所に足を運んでいるかもしれません。
何もない平凡な幸せな空気が満ちた、都会の寺院に・・・・


                                         ~台北 行天宮にて~


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by mangonaoko | 2011-12-22 06:47 | 鴛鴦茶餐廳より