タクシーと並んで走る台北の街~YouBike
2013年 04月 25日
台北に到着した日、ホテルの隣の宝くじ売り場に可愛い自転車が停まっていました。
猫が描かれていたこともあり、思わずシャッターを押してしまいましたが
「玉山銀行」と描かれていたこともあり、勝手にこの銀行の自転車だと思い込んだ私。
いえ別にそれはそれで間違ってはいないのですが
翌朝偶然テレビのニュースで流れていたのは、台北市内にあるレンタルサイクルの話。
東京などでも最近登場しているそうですが、複数ある駐輪場で“借りる・返す”を繰り返せる
つまり「移動の足」として気軽に使える、新しい交通手段とうわけです。
予備知識も何もないままでしたが、これまた偶然発見したその駐輪場。
思った以上に人気があるようで、1台返ってくるとすぐ別の人が借りる・・・という盛況振りです。
彼らの行動を遠くから見て・・・・な~る、台湾のオクトパスカード:悠遊カードがあればOKそう。
それなら持ってる持ってる、チャージだってバッチリですもの。
駐輪場の片隅にあるこの機械・・・・うんうん、きっとこれで初期登録に決まってる。
面倒だからちょうど自転車を返すお兄さんに使用方法聞くことにしました。
“OK、OK!ここで登録するんだよ”
快く笑顔で引き受けたお兄さんと画面に向かうと・・・あ、台湾の携帯番号が必要とか。
その登録した携帯にSMSが送られ、そこにある初期パスワードが必要なんですって。
なのでお友達の番号拝借するわけもいかず・・・しかも外国の番号ではNGです。
120%乗り気満々だった私。
台湾の携帯番号を買って・・・という方法もなくもないのですが、そこまでするのも・・・・・。
「自転車乗るから先に帰っててね」と両親まで先にホテルに帰したというのに
気分はすでに“台北を自転車で走る私”、なのであまりの残念さにすぐに立ち去ることも出来ず
そんなわけでしばらくこの近くに腰掛けて座っていたのです。
“友達でも待ってるの?”
と声をかけてきたのは、さっきのお兄さんと登録のやり取りしてるときに近くにいた別の若いお兄さん。
“乗りたくて乗りたくて楽しみにしてたのに・・・ガッカリして動けないのよ!”
なんて会話がきっかけでちょっとした世間話が始まりました。
いやいやそれよりこのお兄ちゃんこそ自転車借りに来たんじゃないのかしら。
なんて思いながら、ふとある案が浮かんだのです。
世間話の中で30分以内は自転車は無料、しかもその30分を1日何回繰り返してもいいことを知った私
“あなたのカードで自転車借りて、この広場だけ1周させて!!”
旅の恥は・・・ではないけれど、広場1周なんてものの3分
老公がここにいたら“老婆の執念”って笑われそうだけど、だって乗りたいんだもん自転車!
“う~ん・・・・・じゃぁちょっと待っててくれる?”
ちょっと考えた後そう言った彼は1台その自転車を借り、
サ~~~ッと私の前から走り去りました。
“10分!10分待ってて!!”
と、そう言いながら。
なんだか分からないけど、待ってと言われたから素直に待つこと10分ちょっと・・・
約束どおり戻ってきたお兄さんは・・・なんと自分の自転車に乗っての再登場だったのです。
“さ、行こう”
そしてもう1台の自転車を借り、いきなり台北サイクリングの開始です。
“この人今時間あるの?”“こんな付きあわせかたさせて悪いんじゃない?”
なんて考えたりしたけど、それよりも台北の街を自転車で走る嬉しさでもうどうでもよくなっちゃいます。
いやっほ~い!道路走ってる~~~!!
ちなみに20回ほど訪れてる台北・・・もちろん自転車なんて初めてです。
彼の話によるとこのレンタサイクル・youBikeが始まったのは昨年あたりとか・・・
30分以内は無料とあって、30分以内に返してまた借り直す・・・って人もいるとか。
30分超過したらさきほどタッチした悠遊カードから差し引かれるという仕組みなんですって。
交通量の多い忠孝東路を自転車で走るのって最高!!
ちなみに忠孝復興の近くで借りた自転車、最初は私の宿泊ホテル付近まで行き
そのあたりの駐輪場に返せばいい・・・ということだったのですが、あいにくそこにはなかったのです。
(お兄さん駅の中まで聞きに行ってたのでね)
自転車で前後走りながら、時々話しながら・・・不思議とけっこう色々なこと話してました。
“こんな風に付き合ってもらって・・・用事とかなかったの?”
と聞くと、この時間はいつも友人とジムに通ってるのだとか。
“友達に自転車乗せるから”と言って、今日は夜の時間帯に変えてもらったそうです。
申し訳ないけどなんとも嬉しい・・・・・あ、でもその予定を聞く限り学生さんなのかなぁ。
都会っ子のようで、この付近が家なんだとか。
“美味しい店色々紹介するよ”
ということで、最後は路地をくるくると“自転車で回る台北地元お薦めツアー”
あまりの嬉しさに乗りながら写真なんて撮ったからでしょうか(よい子は真似しちゃいけません)
適当に放り込んだはずのカメラの蓋がバックのどこを探しても見つからず・・・
“もっと探して・・・ほら、カメラ僕が持つから。ポケットは?奥にない?”
最後の最後はそんな手間までかけちゃいました。
“あとでさっきの駐輪場行って籠の中確認しておくよ”
そごうの地下で売ってるお寿司は夜8時を過ぎると何割引きになるとか
ここのパンは夜買いに来るとこんなサービスがあるとか
そんな主婦っぽい情報まで色々教えてくれたお兄さん。
“この付近のレストランは詳しいから・・・何かあったら連絡して”
と渡された電話番号、次に会うことはないでしょうけどこういう優しさ・・・嬉しいですよね。
その電話番号は・・・ホテルに帰ったその日の夜に、お礼のSMS送信だけに使わせていただきました。
簡単に乗れると思った台北自転車
でも簡単に乗れなかった台北自転車
でも・・・・・・・結局楽しく乗れた台北自転車
次に台北を訪れたとき、今度はここの携帯番号を手に入れよう。
そして今度は自分の力で、この街を自転車で回ろう。
私の望み(いや、執念)を叶えてくれてありがとう、台北の若いお兄さん。
あ、そうそう、カメラの蓋は帰国の朝バックのポケットにあるのを見つけました。
あんなに探したのに・・・・あの時見つけられなくてごめんなさいね。
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香港情報担当しています(ラッシュアワーのおはなし)
by mangonaoko
| 2013-04-25 21:16
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