久々に訪れた夏の午後のフレンチトースト~美都餐室
2014年 09月 01日
今では多分色々な国のがガイドブッグに紹介されているであろう、有名な香港カフェ。
実は私が老公と初めて会った日に行ったカフェがまさにここになります。
友人と一緒の合計3人で訪れたのですが
「きっとここの雰囲気なら喜ぶだろう」と、男2人で考えてくれたのかもしれません。
個人で来る初めての香港だった私は、もちろんこれが初訪問。
お店のレトロな感じはもちろん、広東語が分かる現地の人に連れて行ってもらったという
何ともいえない安心感が一番嬉しかったと記憶しています。
前回訪れたのだって、すでに年単位の昔のことです。
いつも人が多いんじゃないかと素通りするのですが、先日用事で近くを通ったのと
ちょうどお昼時も過ぎていたタイミングもあり、1人でひとやすみすることとしました。
2階席は(ちなみに1階席も)想像以上に席は空いていて
1人だった私は階段あがってすぐの、家庭的なテーブルクロスがかかる席に案内されました。
まぁこうやって店内を見渡すにはなかなか良い一番奥の席。
初めて来たときは・・・そうそう、あの左奥の窓際席だったような気がします。
2005年11月、もう9年も前のことというのが信じられないくらいです。
10年ひと昔・・・・10年ってこんなに早いものなんですね、
ということはこの先10年も早いということ?
結果注文したのは西多士とレモンテぃー。
ここは西多士も看板メニューのひとつですし、私自身も好きなのですが(しかも食べるの久々だし)
一番の理由は他のメニューの金額が想像以上に高かったから。
人気が出ていても歴史があっても、ここは普通に茶餐廳のはず。
そしてお昼ならお昼のセット、午後2時を過ぎれば下午茶セットがあるのが茶餐廳。
ところがザザッと見るかぎり、セットのようなものは1つくらいしかなく
基本渡されたメニューは英語と中国語併用表記の単品メニューがメインでした。
外国人と香港人で渡すメニューが違うのかなと、偵察してみてもどうやら同じ模様。
じゃぁせっかく来たのだし好きな焗飯でも注文しようかなと、気分を上げてもみたのですが
単品で60ドルというお値段に意気消沈してしまったわけです。
焗飯はどこの店でも若干高めにはなるのですが、単品で飲み物プラスすると約80ドル。
ちょっと寄ろうかな~という程度で寄った茶餐廳で、この値段は予算以上。
そしてもしかしたら5年くらい食べていないここの西多士を目の前にして
“あれぇ・・・・昔もっと厚くなかったかなぁ・・・・”
なんて感じたりもしたのです。
しかもメニューに書かれている「最低消費20ドル以上」という文字
でもメニューの中にある飲み物は全て20ドル以下です。
ということは、ここでは飲み物だけでは座っていけない、というそういう意味なんでしょうか。
もともと茶餐廳のメニューというのは、お金がなく西洋人のように洋食を食べれない香港人が
自分たちなりに工夫して作った「なんちゃって洋食」が原点。
それはオムライスとかナポリタンとかの喫茶店メニューがある日本と似たようなものですよね。
それが時代とともに成長し、いつのまにか「香港らしい洋食」として愛されるようになったもの。
ミルクティーだってフレンチトーストだって、海の向こうのものとは全く別物です。
マカロニが入った日本のグラタンも、スパゲッティが入った香港の焗意粉も、
もしかしたらアジア発信のオリジナル料理なのかも。
でもそれが本場と同じかどうかは大事ではなく、その味で育った自分たちだからこそ
その味が懐かしくそして愛おしくなるものなんですよね。
ちょっと歪んだ椅子にテーブル、天井で回るファンの緩い空気も・・・
初めて訪れたときと同じように、昔懐かしい雰囲気を十分に醸し出してくれています。
初めて訪れた2005年からの歴史しか知らないヒヨッコだけど
どんどん階段を上がってくる外国人に、慣れたようにメニューを渡し注文をとる様子を眺めながら
なんとなく・・なんとなく・・・ちょっとだけ寂しい気持ちになったりしたのでした。
やっぱり食べたかった焗飯食べれなかったからかなぁ。
だとしたら、家に帰って老公に話したら「ブタ」ってまた笑われてしまうかも。
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日時 2日(火) 3日(水) 5日(金) 10日(水)
11日(木) 15日(月) 17日(水) 19日(金)
by mangonaoko
| 2014-09-01 09:17
| 餐廳