70歳を前にその幕を閉じました~中環のインク屋さん
2014年 11月 21日
中環の街を歩いていたらふと目に飛び込んできた、古い古い建物
“随分趣きのある佇まいだなぁ・・・・”
と、思わずカメラを向けたのですが、建物に描かれた看板の名を見て思い出しました。
南華油墨
正直今まで何度かここを通っているはずなのに、あまり記憶がないのですが
実は今年の3月まで営業をしていたという
67年の歴史を持つインク屋さんだったそうです。
将来は(といっても遠くない将来ですが)ホテルやショッピングモールが建つとのこと。
都会の真ん中と言うのが嘘のような、野菜や果物を売る露店の姿も少しずつ数が減っていますよね。
もちろんこの建物がある場所も例外ではありません。
建物としての価値はさほど高くないそうですが、看板に書かれているこの字に価値があるとか。
有名な書道家である蘇世傑という方が書かれたものとのことですが
広東省の博物館が注目し、結果三級の歴史建築物としての指定を受けることとなりました。
昔はパソコンがありませんから全てが手書きの時代
銀行の小切手や印鑑、それから新聞だってデジタルではありませんもの。
時代が移ることによって需要も少なくなったインク、それでも頑張って営業してきたそうです。
私は個人的によく文房具屋を訪れることが多いのですが
それだって香港で探すのにはそれなりに一苦労、どこに店があるか把握してないと大変です。
なぜならそういう文具屋さん、大きなモールの中にあることはとても少ない。
個人商店として経営してる店を探し当ててこそ、お目当ての品がやっと見つかるのです。
今のビルに比べると何分の一しかないその高さを思うと
昔の香港の空は今よりずっと広くて、昔の人間はもっと余裕があったようにすら感じます。
そういえば本当に子供の頃、小学生だったかもっと前か・・・
先生が真っ白ではないわら半紙に、学級新聞とか印刷していたのを手伝っていましたっけね。
気をつけないと手が汚れちゃう、そして部屋中にたちこめるインクの匂い
それはコピー機なんてなかった時代だからこそ
効率よく何十枚も何百枚も簡単に印刷してしまうコピー機
そういう便利なもの、インク屋さんはどんな気分で見つめていたのかなぁ
なんて考えると、ちょっと切なくなったりしますよね。
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2014年12月6日(土) 12:00~15:00 福岡博多
7日(日) 12:00~15:00 福岡博多
参加費 4500円
日時 3日(水) 4日(木) 10日(水) 12日(金)
15日(月) 17日(水) 18日(木)
24日(水) 29日(月) 30日(火) 10:15~12:30
by mangonaoko
| 2014-11-21 10:16
| 香港だより