人気ブログランキング | 話題のタグを見る
ブログトップ

鴛鴦茶餐廳 いんよんちゃ~ちゃんてぃん

香港ときどき台湾、日本。猫と共に三都物語。


by mangonaoko

冬菇亭でニャンコと一緒に豬扒飯~成記茶寮

冬菇亭でニャンコと一緒に豬扒飯~成記茶寮_a0132659_09243648.jpg
夏はそのままの数字でいいのですが、冬の香港の温度はちょっと違います。
あくまでも「日本人の感覚では・・・」という前提でのお話ではありますが、
天気予報で出てる気温からマイナス3~4度くらいが体感気温でしょうか。
香港での17度、日本の感覚で言えば13度くらい。
おそらく湿度が高いので体感が異なるのでしょうけど、目安にしてくださいね。

香港だけに限らず暖かかった11月を過ぎ、暦はすでに12月。
やっとやっと・・・・という感じで、冬物をひっぱり出す気温となりました。
飲み物だって迷わずホット(夏でも冷房強いのでホットの率高いですけどね)

小雨降る日、手先さえ冷たく感じる中でやってきたのは元朗。
とりあえず外側のテーブルに座ったのですが、
「寒かったらこっちに座りなさいよ~」というお店のお薦めのとおり
結果的に途中から移動したという、そんな肌寒い中でのお話です。

冬菇亭でニャンコと一緒に豬扒飯~成記茶寮_a0132659_09234320.jpg
こちらは俗に冬菇亭と呼ばれる、昔ながらのスタイルのお店。
最近は少なくなってきていて、団地の中に時折見かけることがあるくらいなのですが、
考えてみたらこちらは交通の便もいい立地、この存在自体が貴重かもしれませんよね。

蛍光灯の色味と、この人の少なさと、時折聞こえる小雨の音。
なんだかもう哀愁がプンプン漂っている感じがしますでしょ。

冬菇亭でニャンコと一緒に豬扒飯~成記茶寮_a0132659_09234680.jpg
ここの名物は豬扒飯。
しかも醤油ベースというのが売りとのこと。

ほとんどの人がこれを注文するのでしょうか、到着するなり「豬扒?」と聞かれました。
もちろんご飯なしでも注文できる豬扒。
基本的に最初からご飯つきにするつもりでしたが「ご飯も一緒でいいでしょ?ね」と、
こちらが言うよりも前にお店の人のお薦めでオーダーが決まってしまいました。

ま、いっか、ご飯食べたいしね。

そもそもパンもご飯もなしで肉だけって、育ち盛りの高校生じゃあるまいし。
とブツブツ思いつつ、ひゅ~~~~と風が自由に吹き抜ける中、
適度な濃さのミルクティーをズズズズと飲みながら豬扒飯待ち。

冬菇亭でニャンコと一緒に豬扒飯~成記茶寮_a0132659_09235803.jpg
そんなとき、あ、猫発見!

1匹かと思いきや2匹やってきました。
しかもどっちもまだ完全に大人になりきってないような大きさです。

冬菇亭でニャンコと一緒に豬扒飯~成記茶寮_a0132659_09240649.jpg
いつもここから眺めているのでしょうか。
お店の人が台所で動くのを、興味深そうにじ~っと見ています。

飲食店で猫、しかも下じゃなくて上。
衛生面で考えたらもしかしたらいけないのかもしれません。
でも正直なところ、ここで衛生面のこといったら数え切れないことが上がるものね。
外見が綺麗な場所だって裏はどうだか分からないんですもの。
そう思ったら、今はこの可愛さを堪能するのが一番なのです。

冬菇亭でニャンコと一緒に豬扒飯~成記茶寮_a0132659_09235013.jpg
猫観察に夢中になっている中、運ばれてきた豬扒飯。

あれ?これ1人前ですか?
もしかしたら老公とシェアするから多めに盛られていたのかなぁ・・・と思い、
隣の男性をチラ見したら、彼も同じようにてんこ盛り。
ということで、これ普通盛りのようです。

冬菇亭でニャンコと一緒に豬扒飯~成記茶寮_a0132659_09235431.jpg
いやはやシェアで良かった。
とその時「ご飯足りる~?」と、洗濯桶のようなボールに入ったご飯を持ち、
お店のおばさんがやってきました。

大丈夫です、十分です、ほんっとに十分です。

と丁寧にお断りしましたが、隣の男性は目の前にドドンッと置かれてました。
横から見たらどう見ても苦笑いのこの男性、
スプーンで1つ、2つ・・・・と、更にご飯を足しております。

“こんなに食べれないよ・・・”

って心の中でつぶやいてること間違いなし。
だって軽くお茶碗2膳はありますよ、加えてこの厚さの肉2枚ですよ。
成長期を過ぎてたら「おしっ」と気合が必要なボリュームなのです。

冬菇亭でニャンコと一緒に豬扒飯~成記茶寮_a0132659_09240212.jpg
2人で一緒に食べるのを知ったおばさん、「小皿いる?」と持ってきてくれました。
しかもこれ持ってきておいて「大きさ足りる?」と追加の優しい一言。

いや、足ります、十分足ります。
ってこれ小皿じゃなくて、どんぶりなんじゃ。

今までの中で一番大きな豬扒飯に、一番大きな取り皿。
このボリュームというか大雑把さ、うんうん、いい感じです。

冬菇亭でニャンコと一緒に豬扒飯~成記茶寮_a0132659_09240917.jpg
よくよく考えたらもうまもなく閉店なんですって。
訪れたのが午後3時頃、こちらは朝早い分この時間でもうお終いなのです。

だから注文のとき「ご飯一緒でいいよね?」と聞き、
半ば強引にお替りサービスがあったのも納得。
おそらくご飯が残っているのでしょう、無駄にするの勿体ないですものね。

この日最後の注文をしたであろう私達が食べる横で、
バタバタと閉店の準備をしているお店の方々。

テーブルも椅子も決して綺麗ではありません。
台所だって清潔とはいえません。
料理をする上を猫だって走っています。
テーブルの下では雀が残りご飯をつついています。

衛生とか清潔という面で見たら、もしかしたら加点はないかもしれないこの場所。
でもこういう場所って逆に人情がたくさんあるものです。
「サービス」という言葉で括るのではない、「優しさ」と表現するのがふさわしい。
それは人が人に対して無意識にする、ごくごく当然のことですよね。

冬菇亭でニャンコと一緒に豬扒飯~成記茶寮_a0132659_09241283.jpg
シェアでも途中からお腹がいっぱいになった豬扒飯。
でも頑張って頑張って全部平らげましたよ。
だって残すの申し訳ないと思ったので。
もしかしたら向こうは気にしないし、奥ではあのご飯だって捨てられてたのかもだけど、
なんとなく「残しちゃいけないよね」って自然に思えるのは、
やっぱりお店の人の温かさがそうさせたのだと、うん、そう思うのです。

久々に訪れた元朗。

まだまだ私の知らない面白さ、たくさん詰まっていそうです。


成記茶寮
元朗建業街街市地下C8號舖





【好評受付中】鴛鴦茶會(水彩ワークショップ)詳しくはこちら
(週末は満席の日もあります、詳しくは上記リンクをご覧ください)


【香港~12月】10:30~12:30 (佐敦)
平日:2日 (水) 8日(火)16日(水)22日(火)29日(火)
週末:5日(土)6日(19日(20日(日)27日(日)

参加費:1回200HKD 2回390HKD 3回550HKD 4回700HKD
旅行中の方もご参加されていますよ!お待ちしております♪






by mangonaoko | 2015-12-07 10:08 | 餐廳