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鴛鴦茶餐廳 いんよんちゃ~ちゃんてぃん

香港ときどき台湾、日本。猫と共に三都物語。


by mangonaoko
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ガラスの靴と夢心地の飲茶時間~欣圖軒


日本にいる時も、ここ香港にいる時も高級レストランとは縁がありません。
一般家庭で育ち、普通に会社員をしていた人間ですからそれも当然のこと。
贅沢したって身の丈にあった可愛らしいものでしょう。

20代の頃に会社のオーナーやオーナー夫人に連れられて銀座の高級料理を体験したこともありました。
メニューが一切ない寿司屋のカウンターに座らされ、板前さんに「お好みは?」と聞かれて困る若き頃。
ここぞとばかりに高いネタにすれば隣に座るマネージャーに後で怒られそうだし、
かといって好物の「卵焼き」とか正直に言っても怒られそうだし。
その前はホテルの地下にある、これまた高いイタリアンレストラン。
メインが終わってのデザートメニュー、どうやらトレイの上に乗せられたデザートから選んでいい模様。
遠目にどんなのがあるのかワクワクしていて見ていたら、いよいよ私の番がやってきました。
目の前で見せられるデザートを前に、あれにしようかこれにしようか悩んでいたところに天の声が。

「全部いっちゃいます?」

とデザートトレイを持ちながらにっこり微笑む男性の店員さん。
当時その席で一番若い女子だったからか、それともこいつは全部いけるだろうと冗談で言ったのか。
そっちがそう来るなら受けて立とうじゃありませんか。

その結果翌日プライドの高い女マネージャーから、みっともないだのワイヤワイヤ言われたものでした。
そしてその時反省の顔の下でこう思っていたのです。

マナー違反をしたわけでもあるまい、楽しく食べてどこが悪い。
まして店員さんが好意でそう言うのに応えて何が悪い。
そんな建前ばかりの食事だったら高級だろうと二度とご免だと。

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伝統芸能の仕事に就いている時に時々連れていかれるのも、どちらかというと苦痛だった。
独特な世界、一般社会とかけ離れた場所で生きている人たちの会話。
聞いていて正直ちっとも面白くない。どこで笑っていいのか、笑ったら怒られるのか判断もつかない。

そして今振り返って何一つ思い出せない、自分のお財布じゃ食べれない食事の数々。
またお歳暮やお中元時に次々と運ばれる、お弟子さんや芸子さんからの熨斗紙付きのお届けもの。
唯一覚えてるのは食べきれないからと家元夫人がくれた京都の里芋がすごく美味しかったということでしょうか。
スーパーで買うのとはやっぱり違うんだ、と庶民レベルで感動したのがそう、ただひとつの美味しい記憶。

あれから随分の年月が経ち、色々な経験をしました。

今思えばどれも仕事が絡んでいたからのこと。
そしてやはりまだまだ若かった頃の経験。
もし今の自分がその席にいたとしたら、もっと要領よく楽しむことができたのかもしれません。
仕事でも割り切って、それなりに楽しく美味しく過ごせるのかもしれません。


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でもそんな高級な食事も、気心の知れた友人とだったら楽しいことこの上ない。

知り合って10年以上たつ友人と訪れたのはインターコンチネンタルホテルの欣圖軒。
ひょんな理由から前日に「ご馳走するから豪勢な場所選んでね」と連絡があったのです。
ご馳走になる身でのレストラン選びはちょっと迷うものですが、そこで選んだのがこの欣圖軒。
幸いにも前日で席の予約が出来たので、急遽このちょっと優雅な飲茶タイムが実現となったのです。

さすがインターコンチネンタル
さすがミシュラン2つ星獲得の広東料理レストラン

レストランの雰囲気はもちろん、案内の仕方も一流です。
予約をしていたおかげか、窓に向かう丸テーブルに2人で座ることができました。
ビジネスランチかアラカルトか迷うとこですが、ここは自由に選べるアラカルトで。
そして2人ということもあり、やはり香港らしく飲茶の点心で注文することになったのです。

最初に運ばれてきたのは6種類のソース。
豆板醤などのスパイシー系と、醤油や梅ソースなどのノンスパイシー系。
点心が運ばれる前から期待も自然に高まるものです。

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柚子明蝦角

海老の揚げ餃子にマンゴーと柚子のソース。
餃子の割合にしたらソースが多いので残ってしまうのですが、思わず「下げないで」と思うあたりが一般庶民。

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極品三式海鮮餃

帆立、黒トリュフ、野菜入り餃子、燕の巣と金箔入りロブスターの餃子、蟹肉と緑野菜の餃子
というこれまた豪華な3種類のセット。
他の点心と違い1つ1つで3種類というせいもあり、オーダーの際には何回の念を押されたものでした。
2人なのに1つしか頼まないからなのでしょうけど。


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長腳蟹竹笙灌湯餃

スープを頼んでみたいという友人のリクエストがあったのですが、
単品メニューのスープは量が多いことを懸念して、こちらの点心メニューのスープにしてみました。
家で餃子をスープに入れても決してこうはならないであろう、上品な味。

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晶瑩筍尖鮮蝦餃
蟹皇蒸燒賣

香港飲茶の王道メニューですね。
こちらの点心メニューはよく行く酒樓などに比べたら品数が少なめ。
もちろんお料理メニューの数が多いからなんでしょうけど、見開き1ページ程度なんですよ。

この2種は先ほど運ばれてきた6種のソースを楽しむには最適。

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百花脆蟹拑

唯一お料理メニューから選んだ品、蟹爪のフライです。
この品、自分の結婚披露宴でも出したんですよ。
当日はゆっくり食べられる時間なんかないのでね、たくさん並べられたメニューからこれだけ食べたのを覚えています。
あの忙しさと緊張の中で忘れないのだから、ある意味動物的本能と言えるでしょう。

今回はお時間もたくさんあるので優雅にいただきましたよ。

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2人だと先ほどの点心でもうお腹いっぱい。
ということで別腹時間のデザートタイム。

こちらは友人セレクトの楊枝甘露。
メニューの日本語訳に「スープ」と書かれていて解説に少々戸惑ったのですが、
どういうわけかこちらドライアイスの煙に包まれての登場でした。
冷たいメニューとはいえ、この派手な登場の仕方、さすがインターコンチ。


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10-15分お時間いただきますが、と念を押されたタロイモとミルクのプリン。
スープに見えますが、中は真っ白な美味しいプリンですよ。

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お腹いっぱいなのに欲でもう一品頼んでしまった、パイナップルのゴマ団子。

ゆっくりのんびり景色を見ながらの飲茶タイム。
さすがに席を立ってあれこれ撮影するには気が引ける環境なゆえ、お料理だけの写真になってしまいました。
裕福そうな年配の日本人ご夫婦や、香港人のビジネスマン
欧米人と香港人のグループに、中国人の旅行者。
立地柄、客層もそれはそれは豊かで人間ウォッチングだけでも十分楽しめる環境です。

一番の理由は別にあれど、彼女がご馳走してくれた理由のひとつ。
香港でフリーで頑張っているあなたへの、自分からのご褒美だよと。
だからこれからも頑張れよ、と古い付き合いなだけに強く背中を押してくれたのです。
もしかしたら好意とはいえ、甘えてのこのこやって来るべきではないのかもしれない。
でも提案する必要がないのにそういってくれた彼女の気持ちに、ここは思いっきり楽しもうとそう思ったのです。

今一つ慣れない環境に、最初は2人で静かに猫かぶっていたのだけど、
最後のドライアイスの頃にはケタケタ大声で笑うくらいリラックスしていました。

ご馳走さまでした。
新年早々、素敵なサプライズをどうもありがとう。

いつか恩返しができますように。
またここで2人で想い出話ができますように。







【好評受付中】鴛鴦茶會(水彩ワークショップ)

【香港~1月】10:15~12:15
平日:4日(四)9日(二)15日(一)23日(二)
週末:7日(日)20日(六)27日(六)

参加費:1回200HKD 2回390HKD 3回550HKD 4回700HKD
旅行中の方もご参加されていますよ!お待ちしております♪
(お申込みお問合せは watercolor.yuanyang@gmail までどうぞ)


鴛鴦茶會~水彩Workshop~vol 14 @東京

2月10日(土)12:00~15:00 満席
2月11日(日)11:00~14:00 残りわずか
2月12日(祝)12:00~15:00 受付中

会場:東京恵比寿
会費:4800円(各日)※ワンドリンク、題材、水彩用紙、水彩絵の具(共有)、お土産(2018年揮春、エトセトラエトセトラ)付
水筆、パレットお持ちでない場合は別途800円で準備します。

☆お申込み方法☆
お名前、ご希望日、筆パレット申し込みの有無、当日ご連絡可能な携帯番号をご記入の上、メールにてお願いします。
watercolor.yuanyang@gmail.com


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by mangonaoko | 2018-01-07 00:25 | 餐廳 | Comments(0)