名もなきレストランの、名もなきシェフ~家庭料理
2010年 04月 29日
料理は好きです・・・・・・新しい料理や甜品を初めて作るのも楽しいし
面白い食材や調味料などに出会うとワクワクします。
でもね、聞かれて答えに戸惑う質問があるんですよね。
「得意料理って何ですか?」
中華も作ります、茶餐廳メニューも北京料理とか上海料理も一応挑戦します
日本料理も、ご飯ものも麺も、パンも饅頭も作ります。
でも胸をはっていえる得意料理って何だろう・・・・・うん、きっとまだないのでしょうね。
候補というか、2軍メンバーは山ほどあっても、
1軍デビューして試合に出れるような1品はまだないのかも。
自分も、家族も美味しいと思って、尚且つお客様をもてなせるようなそんな1品。
料理には「レストランの味」と「家庭の味」に分かれていると思います。
もちろん全てに境界線があるわけでなく、時には曖昧なこの大別
でもレストランが看板メニューとしてあげるような料理は、やっぱり家庭では難しいし
逆に素朴だけど心に残る家庭の味は、やっぱりレストランでなく家庭で食べるからこそ美味しいもの。
だって何気なく言いますでしょ
「すごい、レストランみたいに美味しいね」とか
「あそこの店は家庭の味が楽しめる」とか。
得意料理になるものって、きっと後者・・・・家庭の味なんだろうなぁ。
よく日本で言う“おふくろの味”・・・・・・・・・・代表的なのはやっぱり肉じゃがですか?
たとえば家族が遠く離れたり、一緒じゃなくなったときにフト食べたいと思う味
それが家庭の味で、そして時には“おふくろの味”
それはレストランのように味が美味しいという味覚だけのものではなく
そこにその作り手の表情や、その時の後姿
それを食べる時の話し声や情景が“美味しい味”となって加わっているのですよね。
レストランで食べる驚くような美味しさではなく、心に沁みる優しい美味しさ
“おふくろの味”なんていうのは、そこにお母さんの顔が浮かぶから食べたくなるんです。
「ほら、早く食べなさい」
なんて叱られながら、ワイワイ言いながら食べた自分の家の食卓が浮かぶから・・・。
もし思い出の肉じゃがが、いい食材で有名なシェフが作り、高い器で運ばれてきても
有名レストランのお惣菜として買えたとしても、
それがたとえ抜群に美味しくても、それは舌が感じた“美味しさ”
家庭の味は、舌よりも心で美味しいって感じますものね。
名もなきレストランで、名もなきシェフが作る品
何十年先、我が家族は私のどの料理を恋しいと思ってくれるのでしょう。
名もなきシェフただいま見習い中です。
PS:料理は全て香港料理師匠の義母のものです・・・
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看板娘です
by mangonaoko
| 2010-04-29 10:58
| 香港料理