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鴛鴦茶餐廳 いんよんちゃ~ちゃんてぃん

香港ときどき台湾、日本。猫と共に三都物語。


by mangonaoko

香港の外気と、作り手の思いを詰め込んで~香港パンとお菓子

鉄板の上にきちんと並べられるお菓子やパン

「これ5個ください」

そう言うと、無造作にビニール袋にボンボンと投げ入れられる粉物たち
過剰な設備も、過剰なサービスも、過剰な笑顔もないけれど
でもこの場所で人の手によって作られている、そんな温かさは格別です。
香港の外気と、作り手の思いを詰め込んで~香港パンとお菓子_a0132659_1214465.jpg

時々ショッピングモールやスーパの中にあるパン屋さんとかで
同じようにトレーに陳列されてる美味しそうなパンを見かけたりします。
パンの焼ける香ばしい匂いや、甘い香りにそそられるあの光景・・・
でも10歩くらい引いて考えると、きっとこの空中に舞う埃とか積もってるのかなぁ
埃なんて食べても死なないし、そんなこと考え始めたら大変よね。

路面店として構えてるパン屋さんは、私の知る限りケース式が多いでしょうか。
細かいこと気にしないとはいえ、ちょっと安心だったりする透明バリア

でも・・・・・こういう鉄板の粉物屋さんは・・・路面店が多い。
鉄板の1m先は多くの人が行き交う道路
3m先にはタクシーやミニバスが走ることもあったりして。
香港の外気と、作り手の思いを詰め込んで~香港パンとお菓子_a0132659_12143059.jpg

香港の空気は決してお世辞にも綺麗とは言えないけど
きっと埃や塵もたくさん舞ってるだろうけど
こういう鉄板に並ぶパンやお菓子が、とても魅力的に感じるのはなぜかしら。

工場で大量生産される、ベルトコンベアーで運ばれる個別包装じゃない
オーブンから直接出される・・・四角くて熱い鉄板に乗っている。
あ、そっか・・・きっと自分の家にあるキッチンを想像できるからかな。

学生時代、可愛い型でクッキーって焼いたよね
スポンジケーキが無事膨らむか、オーブンの扉の前でずっと待ってたっけね。

「その時間」が来て、鍋つかみを準備してドキドキしながらその扉を開ける
開けた瞬間、オーブンから待ってましたとばかりに出てくる熱気
触ると火傷するあっつあつの四角い鉄板
鉄板の上では、その面に接してる生地や油からが・・シュ~ッって音がしていたり
その鉄板の上に並ぶ出来具合に、凹んだり泣きたくなることもあるけれど

でも・・正真正銘の我が手づくりの品、出来立ての品

この鉄板もそういうふうに出てきたんでしょうね。
1日に相当数を焼くお店の人は、私のように1枚1枚の鉄板に右往左往しないだろうけど。
「この場所で、この手で作りました」

だから鉄板は冷めても、この子たちから漂う香りはいつまでも温かいのかも。
過剰なサービスも、過剰な設備もないけれど・・・・
でも、それが一番温かいのね。

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by mangonaoko | 2010-11-25 12:23 | 香港文化