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鴛鴦茶餐廳 いんよんちゃ~ちゃんてぃん

香港ときどき台湾、日本。猫と共に三都物語。


by mangonaoko

リズとの355日~誕生日まであと10日

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リズ・・・「栗子」の北京語の発音から名づけました。
4匹の中でただ1匹、茶色のキジトラのリズ・・・・・
生まれたときから他の子よりひとまわり体が小さくって
本当に小さい栗の子が走り回ってるようでした。

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私の前に最初に姿を見せたのもリズ
室外機の中に入り込んでしまって、その周りで心配してタマが泣き続けていたのです。
最初に見たのは離乳が始まる生後2ヶ月前後・・・・片手でつかめそうな大きさでした
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タマが初めて子供をつれてきた日から毎日毎日
気づけばこの子たちとの触れ合いが私の生活の一部分になっていました。

外猫なんだけど飼い猫のように
タマと一緒にする初めての子育て
迷いながら・・・悩みながら・・・でも毎日笑って楽しかった春~夏のあの日々

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生後4ヶ月・・・・この頃になると個性もはっきりしてくるもので
何にでも一番乗りで興味を示すのがリズでした。

8月のタマを先頭に、頭の中で計画していた子供たちの避妊&去勢手術
まだ触ることまでは許していない子供たちをどうやって捕獲しようか・・・
病院にいく時のキャリーにも慣れてもらわなくちゃ
そして・・・捕獲用に買ったゲージがこの頃の「食事場所」
最初に設置した日・・・・どちらにも最初に潜入したのは、もちろん興味津々のリズでした。

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9月初旬・・・・4匹まとめて行きたかったものの、捕獲は思いのほか難しく
リズとマシューの2匹のみが手術を受けることになりました。
キャリーの中で不安そうなリズ・・・・・仕方ないとは分かっていても心が痛むこの瞬間。

でも・・・・同じ痛みを共にしたせいか、この頃からマシューとリズは大の仲良しさんに・・・・

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体は小さいけど声は大きいリズ・・・・
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兄弟姉妹に順序はないけど・・・・いつでも感覚は末っ子
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いつでも4匹一緒・・・外猫なのにいつも見せる100%安心しきってのこの寝姿

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リズは早食いで食いしん坊
最近は乾燥のエサだけに切り替えていたのですが、いつもお皿を見ては不満気な顔
“柔らかい缶詰はないの?”って言わんばかりの表情です。

それでも自分の分を(好きな部分だけ)食べ終わると、真っ先にタマの目の前に・・・
リズの2倍以上食べるのが遅いタマの前で、じと~っと食べ終わるのを待つのです。
“リ~ズたん!そうやって見られるのタマは嫌なのよ!!”

そうやって私が抱えてタマから引き離すのです
いつもいつも・・・・・・最後に見たあの日の夕方も

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“ねぇ・・・・・そこの交差点にトラ・・・・いなかった?”

いつものように出勤した私に、同僚の1人がそう話しかけてきました。
交差点・・・私もついさっき通ってきた会社の目と鼻の先の場所
リズの姿なんて見ていない・・・信号が点滅したから走って渡ったあの信号
その場所にリズが座っているはずがない

血液が体を逆流するんじゃないかというくらい鼓動が早くなり
私は荷物を投げ捨てて、会社を飛び出しその交差点に走りました。

私の目に飛びこんできたのは・・・・交差点の真ん中に無残な姿で横たわるリズの姿
信じたくないけど、あの毛並み・・あの色
ワンショルダーの洋服を着ているような・・・・左肩からだけ真っ白な手

何が何だか分からず、そのリズに近寄ることも出来ないのです。
足が震え、手が震え・・・・会社に向かって歩いてきた同僚にただただ視線で訴えることしか出来ない

“トラだね・・・・・・片付けよう”

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子供たちの名前をちゃんと呼んでいるのは私だけ・・・リズもその姿からそう皆が呼んでいました。

目の前に突如現れてその現実に、私はただただ泣くことしかできず
作業着に着替えてきた同僚と共に、リズを迎えに行きました。

あらためて私の足元にいるのは・・・間違いなくリズ
見たくないけど見なくちゃいけない、我が子のリズ

あんな場所まで行っていたんでしょうか
体内時計で覚えてる朝ごはんの時間がきたから、急いで戻ろうとしたのでしょうか

箱に入れたリズを持って会社に戻ると
まだ何も知らない20分前にあげたエサを、ジーマとタマが美味しそうに食べていました。

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リズの体は・・・会社裏の通路ほどしかない土の中に埋葬しました。

目をそらしちゃいけない、ちゃんとお別れしなくちゃ
そう思って触ったリズの肉球は、まだ柔らかく温かいのです。


“来月は誕生日だね~その時は美味しい缶詰買ってあげるね”


そう語りかけ、心待ちにしていた1歳の誕生日は今月10日
私にとって今年の3月は地震も体験し不安の多かった月
だからこそより一層楽しみに指折り数えていた、初めての誕生日
大人になったこの子たちの顔を見て、この1年を振り返り懐かしんでいたのに
その4月になる前に、神様はリズまで私から奪ってしまいました。

あまりにも毎日で、あまりにも普通に見ていたこの子の姿
事故に遭う前日も、こうやってマシューとグルーミングをしていました。
この写真は私の一番のお気に入り・・・・そう、この写真を思い出しながら眺めていたのです。

エサをあげるのも、抱っこするのも毎日のこと
今でも感覚で覚えているリズの重さ、リズのあの毛並みの感触
最後に見た姿どんなだったっけ・・・・・・・あまりにも日常すぎてそれすら思い出せないのです。

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タマ1匹のときは時々思っていました。
外猫だからある日突然姿を見せなくなったらどうしよう・・・・そんな日なんて来てほしくない
外猫だったら十分ありえること、そうなったときの心配は計り知れないけれど。

でも・・・ここで生まれ育ち、まるで家に帰るかのように毎日姿を見せるこの子たち
私はいつしかその恐怖感なんて忘れてしまっていました。
朝来たら会えるのが当たり前、毎日姿を見れるのが当たり前


まだ1歳、年齢にしたらまだ完全に大人ではないけれど
顔つきも体つきも大人になり、最近は穏やかに過ごすことの多かったこの子たち
玩具で遊ぶ回数もぐっと減り、成長も止まった穏やかな日々
だから・・・・自然と写真を撮る回数も減っていました。
最後の写真は2月中旬に撮ったこの1枚・・・・・・私が最後に見たリズそのままです。


誕生日の前に減ってしまったタマファミリー
想像しなかったことではないはずなのに、でもこんなに早く突然来るとは。

ちょこまか動いて、ちゃっかりしてて、
声も大きいし、食いしん坊だけど・・・・・とってもいい子の末っ子リズ
何も悪いことなんてしていないのに
毎日ただ一生懸命楽しく生きてるだけなのに
あんな最後を迎えたこの子が可哀想で
痛くなかったかな、
だったら大好きな缶詰いっぱいあげればよかったな

ちゃんとリズにお別れをしなくては
あの子はきっと人間に生まれ変わるから、ちゃんと見送ってあげなくては

そう思っているのだけど、リズの写真ですら涙でぼやけて見えないのです。


今月10日は誕生日
リズの眠る土の上にはたくさんの花を飾ってあげよう

可愛い可愛い栗の子リズ
今までたくさんの思い出をどうもありがとう。
でも・・・・・もっともっと思い出を積み重ねたかった
供養になるという涙はとまることを知らない

時計の針を戻すことができるならば・・・・・それは叶わぬことだけど。


追記:後から気付いたこの文章の投稿時刻 4/2 22:22
   「ニャンニャンニャンニャン」・・・・リズが返事したみたい


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リズ (たくさんの愛情ありがとうございました)

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香港情報担当しています(3/30 更新されました)
by mangonaoko | 2011-04-02 22:22 | タマの猫cafe