香港から遠い遠い台湾の街~
2011年 09月 24日
数日前 義父母が急遽台湾へ旅立ちました。
急遽・・・というのは何か大事が起きたということ・・・・・そう、祖父の危篤です。
そして昨日夜に義父から電話があり、午後に祖父がなくなったとの知らせがありました。
「うんうんうん」と頷きながら聞いてる主人の姿、電話に出ずとも内容はすぐ分かります。
「来週末まで台湾にいるって」
「そんなに長く?」
「うん・・・・・葬儀が全て終わるまでいなくちゃだから」
80歳を超えている台湾の祖父に、私は1度も会ったことがありません。
私たちの結婚式へも参列したかったようなのですが、高齢で飛行機での移動が心配とのことで
最終的に断念したと・・・参列した台湾の親戚からそう聞かされたものでした。
3歳まで祖母の元で育ち
そして大学時代を台湾で過ごした主人
香港にいる孫が台湾にいるのが嬉しかったのでしょうか
大学の寮に祖父母から1箱のバナナが届いて困った話など、主人から聞いたことがありました。
「象じゃないんだからバナナ1箱も食べられないよ・・」なんて笑いながら。
南国台湾ではバナナはまさに叩いて売るほど珍しくないもの
日本でいったらミカンのような感じでしょうかね・・・・・級友に配ってなんとかなくなったらしいですが。
その台湾からの帰国以来・・・主人は1度も祖父には会っていません。
会っていない・・・・・正しくは「会えない」からなんですね。
香港人であり、台湾人でもある主人のもつパスポートは2冊
もちろんいつも使うのは香港のパスポートにIDカードですが、所有には変わりがありません。
撤廃がささやかれている台湾の兵役は、台湾籍を持つ男子に課せられる義務
中国返還でその制度にも変化が起こり、2重国籍の主人も適用になってしまったのです。
「兵役済んでないから出国できないでしょう?」
なんて台詞、台湾の映画でも耳にしたことがありますが
そう・・・・主人も同じく台湾に入国したら兵役が終わるまで香港に帰れないということなのです。
祖父の葬儀に参列したくても、参列できない。
義父も義母も今台湾にいるのに・・・・自分は行けない。
航空券を買うことも、台湾の地に降り立つことはできても・・・・帰られないのですから。
赤いパスポートを持ち、どこの国に行っても3ヶ月近く自由に滞在でき
羽田に国際線が就航してからは、国内と国外旅行の差なんてターミナルだけの差のような日本
そんな感覚の中で育った私には、国籍が2つとか兵役とかはまるでドラマのような話
台湾に旅行に一緒に行きたいね
なんてよく話すこと・・・・何年かすれば叶うけど今は出来ない遠い遠いあの場所
でも、自分を可愛がってくれた祖父の葬儀に立ち会うことが出来ない主人の姿を見て
距離って地図の上だけじゃないんだ・・と感じずにはいられません。
縁起でもないことは口にしたくないけれど・・・突然こんな風にも思ったのです。
今でも台湾へ旅行をしたくなる私がもしその旅先でなにかハプニングに巻き込まれたら
今すぐにでも家族に会いたい、今すぐにでも来てほしいということになった時
主人は私を助けに台湾へ来ることが出来ないのです。
緊急事態でそんなこと考えずに降り立ったとしたら・・・・・・その場所から出られないのですから。
私の祖父母は既に他界
主人は台湾の祖母を残すのみ
“上の世代がいなくなっちゃうね・・・・・・・次は僕たちの両親の世代
老婆・・・・・ちゃんと覚えていてね・・・”
いつまでも続いていてほしい今の幸せ、今のこの家族
ドラえもんがいるならば、どこでもドアで台湾に連れていってあげるのにな
1週間だけでいいから、次の私の台湾旅行なんて我慢するから
義父母と一緒に“さようなら”って言いたい、主人を近くて遠い台湾に行かせてあげるのにな
今日もお帰りにポチッと応援いただけると・・・とても嬉しいです。
看板娘ルノー(私事でごめんなさいね)
↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓
鴛鴦茶餐廳へ応援ポチリ
香港情報担当しています(9/21new あのツアーのお話)
急遽・・・というのは何か大事が起きたということ・・・・・そう、祖父の危篤です。
そして昨日夜に義父から電話があり、午後に祖父がなくなったとの知らせがありました。
「うんうんうん」と頷きながら聞いてる主人の姿、電話に出ずとも内容はすぐ分かります。
「来週末まで台湾にいるって」
「そんなに長く?」
「うん・・・・・葬儀が全て終わるまでいなくちゃだから」
80歳を超えている台湾の祖父に、私は1度も会ったことがありません。
私たちの結婚式へも参列したかったようなのですが、高齢で飛行機での移動が心配とのことで
最終的に断念したと・・・参列した台湾の親戚からそう聞かされたものでした。
3歳まで祖母の元で育ち
そして大学時代を台湾で過ごした主人
香港にいる孫が台湾にいるのが嬉しかったのでしょうか
大学の寮に祖父母から1箱のバナナが届いて困った話など、主人から聞いたことがありました。
「象じゃないんだからバナナ1箱も食べられないよ・・」なんて笑いながら。
南国台湾ではバナナはまさに叩いて売るほど珍しくないもの
日本でいったらミカンのような感じでしょうかね・・・・・級友に配ってなんとかなくなったらしいですが。
その台湾からの帰国以来・・・主人は1度も祖父には会っていません。
会っていない・・・・・正しくは「会えない」からなんですね。
香港人であり、台湾人でもある主人のもつパスポートは2冊
もちろんいつも使うのは香港のパスポートにIDカードですが、所有には変わりがありません。
撤廃がささやかれている台湾の兵役は、台湾籍を持つ男子に課せられる義務
中国返還でその制度にも変化が起こり、2重国籍の主人も適用になってしまったのです。
「兵役済んでないから出国できないでしょう?」
なんて台詞、台湾の映画でも耳にしたことがありますが
そう・・・・主人も同じく台湾に入国したら兵役が終わるまで香港に帰れないということなのです。
祖父の葬儀に参列したくても、参列できない。
義父も義母も今台湾にいるのに・・・・自分は行けない。
航空券を買うことも、台湾の地に降り立つことはできても・・・・帰られないのですから。
赤いパスポートを持ち、どこの国に行っても3ヶ月近く自由に滞在でき
羽田に国際線が就航してからは、国内と国外旅行の差なんてターミナルだけの差のような日本
そんな感覚の中で育った私には、国籍が2つとか兵役とかはまるでドラマのような話
台湾に旅行に一緒に行きたいね
なんてよく話すこと・・・・何年かすれば叶うけど今は出来ない遠い遠いあの場所
でも、自分を可愛がってくれた祖父の葬儀に立ち会うことが出来ない主人の姿を見て
距離って地図の上だけじゃないんだ・・と感じずにはいられません。
縁起でもないことは口にしたくないけれど・・・突然こんな風にも思ったのです。
今でも台湾へ旅行をしたくなる私がもしその旅先でなにかハプニングに巻き込まれたら
今すぐにでも家族に会いたい、今すぐにでも来てほしいということになった時
主人は私を助けに台湾へ来ることが出来ないのです。
緊急事態でそんなこと考えずに降り立ったとしたら・・・・・・その場所から出られないのですから。
私の祖父母は既に他界
主人は台湾の祖母を残すのみ
“上の世代がいなくなっちゃうね・・・・・・・次は僕たちの両親の世代
老婆・・・・・ちゃんと覚えていてね・・・”
いつまでも続いていてほしい今の幸せ、今のこの家族
ドラえもんがいるならば、どこでもドアで台湾に連れていってあげるのにな
1週間だけでいいから、次の私の台湾旅行なんて我慢するから
義父母と一緒に“さようなら”って言いたい、主人を近くて遠い台湾に行かせてあげるのにな
今日もお帰りにポチッと応援いただけると・・・とても嬉しいです。
看板娘ルノー(私事でごめんなさいね)
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香港情報担当しています(9/21new あのツアーのお話)
by mangonaoko
| 2011-09-24 08:12
| 鴛鴦茶餐廳より