人気ブログランキング |
ブログトップ

鴛鴦茶餐廳 いんよんちゃ~ちゃんてぃん

香港ときどき台湾、日本。猫と共に三都物語。


by mangonaoko
プロフィールを見る
画像一覧
更新通知を受け取る

豚を見て学び、豚を見て泣きました~ある日の土瓜湾

a0132659_23121719.jpg


日頃やっていることと、感情が矛盾することってあるものですよね。

街を歩いていたら、少し先に1台の車が停まりました。
後ろの扉が開いて見えたのは・・・これからお肉屋に運ばれる何匹もの豚の姿。

香港ではさほど珍しくもない、1匹まるごとの豚。
内臓をとられ、まるで干物のように開かれている豚は
その冷蔵車の中で、曲芸をしてるかのように逆さまに吊るされていました。

a0132659_23121291.jpg


作業をするおじさんは手馴れた手付きで、豚を2匹ドサッと床に下ろしています。
車の近くに荷台をつけて、その2匹をそこに移動。
さっきまで開きのようだった豚は、荷台の上ではまるで横たわるような形になりました。
2匹がまるで向かいあって寝っころがっているようだけど
その上には別に吊るされていた内臓がドサッと乗せられました。

ガラガラガラ・・・・
荷台はおじさんに押されて、すぐ近くの肉屋に運ばれていきます。
目の前を通り過ぎていく豚たちは、荷台の振動で体も揺れてまるで活きてるよう。
珍しくもないけどいつも遭遇しないその場面にカメラを向けた私だけど
その豚が目の前を過ぎるときは、ただただ見つめることしか出来ませんでした。

a0132659_2312388.jpg


その豚はいつものように肉屋の中に運ばれてドサドサッと床に落とされていました。
店先には赤いランプの下で、細かく部位に分かれて売られている肉がたくさん
私たちが食卓やレストランで口にする、豚肉と同じです。
叉燒とか大好きで食べている自分なんだけど、その光景がなんだかとても重たくて
その肉屋を離れて歩き始めた途端に、ほろっと泣けてきたのです。

真昼間の土瓜湾
活気あふれる下町のど真ん中で、その涙は溢れたら止められなくなってしまいました。

活きるために当たり前のように豚肉を食べているのだけど
豚だけじゃなく、鶏や牛も美味しく食べているのだけど
可哀想という感情だけで、食べなくなるわけではないのだけど

目にした豚はあまりにも生々しくて
あの子昨日まで生きていたんだなぁ・・・と思うとたまらなくて
活きていたけど自分の明日をもしかしたら知っていたりしたのかな。
ドサッと荷物のように運ばれていく姿がなんだか痛々しくて。
その横たわる姿が、なんだか本当に寝てるだけのようで
豚なんて抱っこしたことないけど、思わず撫でたくなるそんな姿だから。

そう、普段食べているのに可哀想なんて感情はただの矛盾
でも流れる涙はなんだろう・・・可哀想というだけじゃない、
でも罪悪感でもない、説明できない複雑な感情から出たものでした。

“老婆・・・仲間の姿を見て泣いちゃったの??”

豚を見て土瓜湾の真ん中を泣きながら歩く私に、主人が冗談まじりにこう言いました。

“そうよ・・・仲間のためにも無駄にしちゃいけないのよ”

そういえば昔、叔父がこう言っていました。
鶏を殺す場面を見たら、しばらく鶏肉なんて食べられなかったと。
もちろんそんな場面を見ることがいいとも、見るべきとも思わないけれど
豚1匹がそのまま運ばれるのを見たのは、私も香港が初めて。
スーパーで綺麗にトレイに並んでいる肉しか見たことがなかった私には衝撃だったけど
でも・・・・こういう姿を見るのはいいことかもしれません。

1日に数え切れない豚が荷台に乗せられ運ばれている。
香港だけでなく、世界中どこででも。
豚だけでなく、さまざまな動物たちが。
活きるために食べるのだけど、それが昨日までは同じように活きていたということを
私は忘れてはいけないのです・・・・・そう、豚に言われたような気がしました。



お帰りにポチッと応援いただけると・・・今日もとっても嬉しいです。
看板娘:瑠乃()

にほんブログ村 海外生活ブログ 香港情報へ
鴛鴦茶餐廳へ応援ポチリ

人気ブログランキングへ



香港情報担当しています(12/20・・今年最後の更新!)

by mangonaoko | 2011-12-29 00:09 | 香港だより