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鴛鴦茶餐廳 いんよんちゃ~ちゃんてぃん

香港ときどき台湾、日本。猫と共に三都物語。


by mangonaoko
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井戸の形の香港団地~団地そのものがひとつの町

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長い長い暗いトンネルの先に・・・やっと見えた光のような・・・
深い深い海の底から見える、海面の光のような・・・・

この場所、香港のいったいどんな場所だと思われますか?


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答えは団地の中

真ん中が吹き抜けになっていて、360度取り囲むように廊下があるこの団地
まるで井戸のような形状からか、香港人の間ではこう呼ばれて親しまれていたそうです。

井字型公屋

公屋とは政府が提供するような、いわゆる団地のこと。
この形は1970年代後半から80年代に建てられたものなので、現在はもう数えるほどとなりました。

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その当時が舞台の香港の映画などでも登場する井字型公屋
主人の記憶にある幼少時代、もちろん団地で暮らしていたのですが
このような場所はかっこうの遊び場所であり、そして日常を過ごす場所だったと言います。

下から最上階まで見渡せるようなこの設計
構造上大声を出したら響き渡りそうな、友人を呼ぶなんて簡単そうですよね。
中秋節になると、子供達が今は禁止されている本物の蝋燭を持って家を出て
皆がこの廊下の手すりにぶらさげていたとか・・・・
どこの家でも同じようにするので、建物の中は蝋燭のタワーのように美しくなったといいます。
公園で繰り広げられるランタンよりも、なんだかもっと日常でもっと幻想的でしょうね。

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実際には、残念なことに飛び降り自殺が起きる建物もあったようで
子供たちの間では夜になると、一番下から女の人の泣き声が聞こえるから行っちゃいけないとか
本当か嘘か分からない、でも子供たちの間で信じられるそんな「話」が幾つもあったんですって。
たしかに・・子供の頃って本気で信じるそういう話たくさんありましたものね。
口裂き女とか・・・・今思えば怖がっていたこと自体が可愛らしい。

家族が一緒に賑やかに暮らすのが似合う、団地
香港も日本も「団地」という響き自体が、古臭い昔のものとなりつつあります。
でも以前日本の友人がこう話していたのが印象的でした。

“昔ってさ・・・・自分がまだ子供だったからだけど、団地そのものがひとつの町だったよね
学校も商店街もその中でさ、お菓子買ったり文房具買ったり・・・・・外になんて出ないんだよ
自分達のお気に入り場所とか、放課後のルートも決まってたりして。あそこが世界だった
今みたいにショッピングセンターとかないからね、でも楽しかったと思わない?”

私は団地に暮らしたのは3歳以下だったので記憶がないのだけど
でも団地に住んでいた叔母の家によく行っていたので、その雰囲気はよく分かります。
私より年上の彼も昔むかし団地で暮らしていたひとり・・・・・だからこそ出たこんな言葉。

団地そのものがひとつの町

そう感じるのは自分たちが子供だったからか
それとも・・・誰もがそこで事足りる生活をしていたからでしょうか。




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香港情報担当しています(植物の話)

Commented by Kiyoko at 2012-06-06 14:33 x
団地の外に出なくても楽しいこども時代・・・!私も団地育ちでそんな感じで、でもたまに塀の外の級友の家に行くとワクワクしたりしてました。
ダイナミックな写真!!
Commented by nicho at 2012-06-06 19:58 x
う"~心揺さぶられる写真です(>_<)
流石に旅行者が足を踏み入れる事のできない場所。
覗いてみたい!!といつも思うんですよね。
多分それは映画の観すぎかもしれません(笑)

写真を観た瞬間「ワァ~!これは~♪」とテンションが上がりました(*≧∀≦*)

素敵な写真☆を素敵な妄想の世界(笑)を有難うございます♪ヽ(´▽`)/
Commented by mangonaoko at 2012-06-07 07:46
>kiyokoさん
やっぱり子供の頃だからあの範囲内でも楽しかったのか、それとも多少は時代というものが関係しているのでしょうか。今だとそれじゃ満足できないような商店街、でも外を知らなかったらやっぱり満足できるのかも。今は物が豊富すぎますものね、選択肢もたくさん。団地に行くと年齢層が高いせいか、よりのんびりした空気が感じられますよね。
この団地もいつか取り壊されちゃうのかなぁ(涙)
Commented by mangonaoko at 2012-06-07 07:50
>nichoさん
これを買いてる今、その名前が思い出せないのだけど、去年の旧正月にやっていた香港お映画は舞台がまさにこんな団地なんですよね。時々“そのエレベーターはもっと新しい団地じゃないの?”って突っ込みたくなる場面もありましたが(笑)nichoさんもそんな映画ごらんになつたのかなぁ・・・・・なんておもっていました。
これらの団地は70年代後半のもの。日本とおなじ、あの頃は団地がたくさん建てられていたんですね。今では年々減っていくのでしょうけど。だから時々こうやって訪れたいのです。主人の思い出の場所でもあるので。
Commented by mimi姐姐 at 2012-06-09 22:44 x
そうそう去年の旧正月映画の舞台こんなでした。 ツァン兄が出てるやつね。 あたしもタイトルど忘れ。 (笑)
それと『My Mother is a Belly Dancer』という華仔監修の映画の舞台がまさにここではないかと思います。 団地で繰り広げられる香港らしいお話で、団地の中や住んでる人の内情が実によくわかる映画でした。 とってもおもしろかったですよ~~~。 それにこの井字型公屋が実にうまく風景に取り入れられた映画でした。
Commented by mangonaoko at 2012-06-12 11:04
>姐姐
そうそう何でしたっけ?名前・・・・I love Hongkongじゃなくて(笑)
ああいう香港の映画は「ここはこういう文化なんだっ」って目で見ないとダメですよね。面白いと言われたら微妙なところたくさんありますもの(笑)でもその突っ込みどころの多さが香港映画なんでしょうか。
最近は年間製作される本数が全盛期の何十分の一だとか・・・。
姐姐が通われていた頃はきっともっと盛んな頃ですよね?
by mangonaoko | 2012-06-05 07:04 | 香港だより | Comments(6)